Thursday, June 8, 2017

2017-05-06 GW階段巡りツアー4日目 和歌山県那智 宇久井 三重県紀宝町鵜殿

朝4時過ぎに目が覚めると空はもうすでに少し明るくなる気配だった。湯川駅は海のそばにある駅なのでプラットホームから海の写真が撮れる。しかし日が昇るにつれ水平線が明るくなり、あることに気がついた。沖にある島から日が漏れている。どうやら洞窟があるようだ。…これ、もしかしたらもしかするんじゃないか?


……

…ビンゴでした。駅のホームだから横には移動できるけどそれでもこれが見れるのは春と秋の数日間だけだろう。しかも湯川駅の始発は7時過ぎだから、5時に人なんていない。ネットで検索しても湯川駅からこの日の出を見たという情報は見当たらなかった。この景色が見たことがあるひとはたぶんものすごく少ない。

腰回りをダニにやられて痒くて仕方なくなったのはこれを見れたならたいした問題じゃないですね。

7:13 湯川駅発 → 7:23 那智駅

湯川駅から那智勝浦駅は歩いて40分ほどなので7時前に那智勝浦駅を出る一番バスに乗りに行くこともできたんだけど、この日はそこまで焦るほどの行程ではないので普通に電車を待って那智駅でバスに乗った。那智駅で乗り換えればまた那智駅に戻ってくるのでロッカーに荷物を置いていける、という目算もあったし。

しかし那智駅について缶コーヒーを飲みながら考えたのです。

今から向かう那智大社はもちろん熊野古道の中核を成す神社であり、古来ひとびとははるか遠くから荷物を背負って石段を登ってきたわけです。もちろんコインロッカーなどない。それであれば荷物を背負ったまま登ったほうが熊野古道の原体験といえるのではないか?

と思って大門坂をザック背負って登ってみたけどキツかったね!街の階段を巡ってるときってだいたい登ってくだっての繰り返しだから登りと下りで使う足の筋肉が違うから交互に休憩しながら歩いてるようなものなんですよ。だからこそずっと歩き続けられる。でもこういうずっと登りの階段はひたすら同じ筋肉を使うからあっという間に足がパンパンになります。しかしちょっと後悔しつつ15分か20分ほどで上の道路に出ました。

大門坂を登りきった所にある階段。ここだけ見ると温泉街っぽいですね。

那智大社周辺は階段が多いといってもほとんどが神社への参道のようなものなので厳密には自分の対象からは外れるんですが、こんだけ多いとこうやって住宅地っぽい場所も存在します。向こうに那智の滝が見える。那智の滝と民家って組み合わせで撮った写真は珍しいんじゃないでしょうかw

那智の滝は季節によってけっこう水量が変わるようですがこのときはそこそこ流れてたんじゃないだろうか。友人が見に来たときはチョロチョロとしか流れてなくてがっかりしたらしい。

おみやげに檜の茶碗を買いました。ちょうど使ってるのが割れちゃって木椀がひとつほしいと思ってたのです。お店のおばあちゃんに500円にまけておくから、と言われて買ったのですが、あれって全員に言ってるんだろうな、とつっこむのは無粋かw 観光センターで9:40発の那智行きのバスに乗った。

10:12 那智駅発 → 10:17 宇久井駅着

新宮まで行っても良かったんだけど、時間に余裕があったので宇久井で降りました。といっても宇久井はほとんど階段なし。単に漁港あたりを散策するだけ。

港を歩いてるとマグロの無人販売があった。しかしのぞいてみても本マグロはちょっと高かった。仕方ないのでカジキを購入。

漁港でカジキとカップラーメンでお昼ごはん。水がなかったのでどうしようと思ったんですが、しばし考えたあとに目の前に大量の水分があることに気が付きました。私から伝えたい事は、めっちゃ塩辛いラーメンになる、ということです。カジキは醤油もなかったしそのまま食べました。目の前の水で洗ったらどうかな…とか考えたけどさすがに煮沸もしないのはアレだったので。ラーメンの上に乗ってる箸は太地の路地でもらったやつです。

あとこのときは風が強くて全然お湯が沸かなかった。最終的に小屋の陰に移動したらすぐ沸いた。自分のストーブは親から譲り受けた数十年モノというかなり年季が入ったストーブなんだけど、そろそろジェットボイルとかにする必要があるかもしれない。

12:?? 宇久井発 → 12:?? 新宮駅着

紀勢線の次の電車は13:36なので、宇久井から新宮まではバスも走ってるのでそれを使って早めに新宮に移動してきた。

地図によると新宮城跡にも階段がいっぱいあるようですが城址も神社と同じく基本スルーです。

閉校した小学校の校門がかっこいい。

総合リフォームと看板が出ているけどご自身をリフォームされてはいかがか、という佇まい。

和歌山と三重の県境である熊野川にかかる橋の上から鵜殿方面を眺める。工場があるのが鵜殿。手前の鉄橋は紀勢線。新宮駅より三重側は紀勢線のうち「きのくに線」ではないほうです。

熊野川の紀宝町側は河岸段丘になっていてそこに小さな階段群がある。しかしちょっと離れたところには十分土地があるので、どうしてもここに階段を通して民家を建てなければならなかった理由はよくわからない。

熊野側の上流には熊野大社の本宮があり、そこに詣でた貴族は船で写真の橋の向こうにある速玉大社へと下ってきたそうだ。

しかしこうして見返してみると鵜殿は非常に階段のレベルが高いですね。粒ぞろい。

一方向に角度違いで4つ道が伸びている珍しい斜面。

小さなスリバチになった斜面に作られた民家。住民の方に話を伺ったところ、平地のほうが住むには便利だけど津波のことを考えると多少高台の方が安心、とのことだった。

熊野本宮大社の周辺も階段があるので、今度は本宮まで行ってみたいですね。新宮から歩くとそれだけで休みが終わっちゃうのでバスは使うと思いますがw

鵜殿駅発 15:35 → 尾鷲駅着 16:54

昨年歩いた二木島や九鬼といった漁港の駅を通過して尾鷲までやってきました。ここからはかなり失敗の連続。

これは昨年撮った写真ですが、尾鷲駅から徒歩10分弱のところにあるさつき湯。去年行ったとき玄関に「日曜・木曜定休日」と書いてあってその日は日曜だったので定休日だと思ってたのですよ。なので今回はスケジュールを調整して土曜日にやってきたんですが開いてない。おかしいな、と思い近所に配達にきていたひとに聞いたところもう何年か前に廃業したはず、とのこと。Σ(゚д゚lll)ガーン だったら玄関に定休日のお知らせより廃業したって張り紙があってもいいのに…

しかしできればお風呂には入りたいので、去年入った新生湯までいくことにした。ここからはちょっと距離があるけど走れば間に合わない距離じゃない。ということで汗をかきかき10分ちょっと走って新生湯までいったところ、今度こそ定休日でした。泣ける。

仕方ないので風呂は諦めて、弁当屋さんでお弁当を買ってバス停までいって島勝行きのバスに乗ろうとしたらバスが来ない。おかしいな…と思ってよくみたら17時台の最終バスは土日運休だった… バスを調べるとき必ず土日祝の情報も確認するんですが、なぜかこの路線の土日を見落としていた。

島勝まで歩いて3時間くらいなので歩くかとも思ったんだけど、島勝から山登りしなくてはならない予定があったので悩んだ末にタクシーを使いました。尾鷲から島勝までタクシーで4500円くらい。今回の旅で最も贅沢な瞬間ですw

おかげで島勝についたときはまだちょっと明るかった。ここから魚見小屋というかつて山の上から魚群の近接を観測し、港に伝えていたという場所へ向かいます。事前の調べでもこの看板が出てきてここから小屋まで45分ということだった。自分は登山するとき標準タイムに0.8かけて登るほうなので、35分くらいあれば着くかな?と思ってました。しかし全然つかない。かなり急いだのに45分ちょうどだった。これたぶん山道に慣れてないひとだと1時間以上かかると思うよ。まあ途中で真っ暗になって何度か道に迷いそうになったというのはあるけど。 途中からパラパラ降り始めて小屋に飛び込んだところでかなり強い降りになった。間に合ったー

魚見小屋はまさに廃屋でした。超雰囲気ある。さすがにこの板の間に直接寝転ぶのは抵抗があるので虫除けをかけて、エマージェンシーブランケットを敷いて、その上にマットと寝袋を置いて寝ました。

夜中にガサゴソという音がするので猿が荷物をあさりにきたかと思って追い出そうと少し声を出しても出ていく様子がないので、大声で叫びながら飛び起きたら弁当の袋の中に野ネズミがハマって出られなくなってましたw

この日のアルバム。 https://goo.gl/photos/mE87V7u6SeZDKExE6

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